7月4日・5日の2日間にわたって開催された京都大作戦2026。今年も10-FEETが主催者として、
そして最終走者として2日間のトリを飾りました。現地の熱気をX上の声も交えながらまとめます。
1日目(7月4日)|雨がもたらした特別な景色
14組がタスキを繋いできた初日、最後に源氏ノ舞台に現れたのはやっぱり10-FEETでした。18時40分、雨が降りしきる中でのスタートです。
1曲目が「hammer ska」だったのは正直驚きでした。現在ワンマンツアー中ということもあって、各地でまったく違うセットリストを披露しているらしいのですが、それにしてもこの選曲はズルい。
TAKUMAの裏打ちギター、NAOKIの大ジャンプ、KOUICHIのバスドラムが1つになって、雨の中の観客に容赦なく飛び込んできました。
続く「スパートシンドローマー」も最高で、速さだけに頼らない疾走感というか、来年30周年を迎えるバンドの厚みみたいなものをこういう曲で感じます。
この日のハイライトはやはりDragon AshのKjが乱入した「RIVER」でしょう。「ライトを貸してください!」のひと声で、雨に濡れた太陽が丘が一瞬で光り輝く光景に変わったそうです。TAKUMAの「思い出に変えてくれて、ありがとう!」という言葉が、雨の日だったからこそ刺さります。
2日目(7月5日)|仲間たちと迎えた最高の大団円
2日間29組が出演した京都大作戦2026は、最終日に大団円を迎えました。ステージには前日に引き続き10-FEETの3人と、この日出演したバンドのメンバーたちが集まっていました。
「さあ行くぞ!」のTAKUMAの声から始まった「2%」、そして「第ゼロ感」「その向こうへ」と続く流れで、曲が進むほどに3人が仲間との別れを惜しんでいるのが伝わってきました。
MCでTAKUMAは「毎年、ここで目を覚ましてます。自信を挫かれ、絶望もさせられるけど、お客さんも含め、みんな大事な仲間。
おまえらがおらんくなったら寂しいから、来年もやりましょう!」
「壊れて消えるまで」は歌詞を変えた京都大作戦バージョンで披露。「第ゼロ感」では大阪籠球会と安西先生が登場して、バスケのアクロバットパフォーマンスと一緒に演奏するというサプライズもありました。
2日間を終えて
TAKUMAが最後に残したこの言葉が印象的でした。「音楽にしかどうにもできなかったことが個人的にはいっぱいあったと思う。
お金にも、お医者さんにも、カウンセラーにも何ともできひん。音楽にしか何ともできひんかったなみたいなことがいっぱいあって、今日はそういうことがいっぱい思い出せる京都大作戦の仲間のライブでした」
来年は結成30周年、京都大作戦20周年という節目を迎えます。「来年もやりましょう!」の言葉が、また太陽が丘に響く日が楽しみです。
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茨城県ひたちなか市・国営ひたち海浜公園を舞台に開催される「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」(通称:ロッキン)は、日本最大級の野外ロックフェスティバルだ。2024年の開催は5年ぶりとなるひたちなか会場への凱旋となり、音楽ファンの間で大きな話題となった。
開催期間は2024年9月14日(土)・15日(日)・21日(土)・22日(日・祝)・23日(月・振休)の5日間。東京スカパラダイスオーケストラからサザンオールスターズまで、各日のトップバッターから大トリまで多彩なアーティストが揃い、5日間の総動員数は20万6千人を記録した。
今回はGRASS STAGEの1ステージ集中での開催。ひとつのステージにすべてのアーティストが立つ構成は、フェスとしてのシンプルな熱量と一体感を際立たせ、観客全員が同じ空間で同じ音楽を体感するという特別な体験をもたらした。
10-FEETが出演したのは9月21日(土)。この日のGRASS STAGEには櫻坂46、Novelbright、SHISHAMO、JO1など多彩なアーティストが名を連ね、10-FEETはその中盤を担う重要なポジションでステージに立った。
1997年に京都で結成された10-FEET(テンフィート)は、TAKUMA(Vo./Gt.)、NAOKI(Ba./Vo.)、KOUICHI(Dr./Vo.)によるスリーピースバンド。骨太なロックサウンドとストレートなメッセージ、そして圧倒的なライブパフォーマンスで20年以上にわたってシーンを走り続けてきた。自らが主催する「京都大作戦」でも知られる通り、フェスという場そのものへの深い愛着と経験値を持つバンドだ。
2023年には映画『THE FIRST SLAM DUNK』の主題歌「第ゼロ感」が大ヒット。NHK紅白歌合戦への出場も果たし、長年のファンのみならず新規リスナーにも広くその名を届けた。その勢いそのままにロッキンのステージへ臨んだ2024年のパフォーマンスは、まさに満を持したものとなった。
この日の10-FEETは全9曲を披露。初期の代表曲から最新曲まで、バンドの全キャリアを凝縮したようなセットリストとなった。
ライブの幕開けを飾ったのは「RIVER」。10-FEETのライブ定番曲であり、骨太なリフと疾走感が会場を一瞬で掌握する一曲だ。野外の開放感とバンドの轟音が混ざり合い、ひたちなかの空に向かって音が突き抜けていく感覚はこの曲ならでは。オープニングとして申し分ない選曲だった。
続く「ハローフィクサー」は、2022年リリースのアルバム「コリンズ」収録曲。前向きなエネルギーに満ちたナンバーで、ライブ序盤の勢いをそのままに会場の温度を上げ続けた。TAKUMAの力強いボーカルとNAOKIのベースラインが絡み合い、スリーピースの密度の高さを改めて実感させる。
「Re方程式」はアップテンポな展開と歌いやすいメロディラインが特徴の楽曲。フェスという場で初めて10-FEETを体感する観客にも自然と体が動く、開放的なナンバーだ。ロッキンの広大な野外空間と相性抜群の一曲でもあり、フロアの盛り上がりがひと回り大きくなった瞬間だった。
2024年リリースの最新曲「helm’N bass」をここで投入。バンドの新たな一面を提示しつつも、ライブで映えるグルーヴ感は健在だ。ツアータイトルにもなったこの曲をフェスの場で披露することで、長年のファンも初見のオーディエンスも等しく引き込む。バンドの現在地を示す重要な一曲だった。
「その向こうへ」は、10-FEETが持つ叙情的な側面が滲み出る楽曲。激しいナンバーが続いた後に置かれたこの曲は、会場に一瞬の静寂と深呼吸をもたらす。9月の空の下、海浜公園に吹く風と相まって、フェスならではのエモーショナルな瞬間を作り出した。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』主題歌「第ゼロ感」は、この日の最大のハイライトのひとつ。2023年の大ヒットと紅白出場を経て、10-FEETの代名詞となった楽曲だ。イントロが流れた瞬間に会場の歓声が一段階上がり、知っている人も初めて聴く人もその圧倒的なグルーヴに飲み込まれた。野外フェスの巨大な空間でこそ映える、スケール感のある一曲だった。
「蜃気楼」は、TAKUMAの切実な言葉が胸に刺さる楽曲。「第ゼロ感」の高揚感を引き継ぎながら、より深い感情の層へと会場を誘う。10-FEETのライブが単なる「盛り上がり」だけでは終わらないことを証明する選曲であり、フェスの熱狂のなかに静かな余韻を刻む一曲だった。
「ヒトリセカイ」は、孤独と向き合いながら前に進む姿を歌った楽曲。フェスという何万人もの人間が集まる場所で「ひとり」を歌うことの逆説的な美しさがある。ライブ終盤に差し掛かったこの曲で、会場にいた一人ひとりがそれぞれの「ヒトリセカイ」と向き合う瞬間が生まれた。
ラストを飾ったのは「goes on」。「それでも続いていく」という普遍的なテーマを力強く歌い上げるこの曲は、10-FEETのライブクロージングとして定番中の定番だ。5年ぶりのひたちなか、9月の夕暮れどきに響き渡る「goes on」は、会場にいた全員の心に深く刻まれたに違いない。演奏が終わっても鳴り止まない拍手が、その証明だった。
1997年に京都で結成された10-FEET(テンフィート)は、TAKUMA(Vo./Gt.)、NAOKI(Ba./Vo.)、KOUICHI(Dr./Vo.)による3ピースバンド。2003年にメジャーデビューを果たし、以来20年以上にわたって日本のロックシーンを代表するバンドとして活躍している。
パンク・ロック・レゲエ・スカを融合させた独自のサウンドと、TAKUMAによるまっすぐで熱いメッセージが特徴。自らが主催する「京都大作戦」は毎年完売する人気フェスとなっており、フェスカルチャーそのものへの深い愛情と理解を持つバンドとして知られる。2023年には映画『THE FIRST SLAM DUNK』の主題歌「第ゼロ感」が社会現象的なヒットを記録し、改めてその存在感を広く示した。
5年ぶりのひたちなか開催というロッキンの特別な舞台で、10-FEETは全9曲を通じて圧倒的なライブを見せた。「RIVER」から「goes on」まで、バンドの歴史と現在を一本の線でつなぐようなセットリストは、長年のファンにとっても、「第ゼロ感」で初めて10-FEETを知った人にとっても、それぞれに響く内容だった。
フェスという場で、野外という環境で、何万人という観客を前に鳴らす10-FEETのロックは格別だ。京都大作戦を主催するほどフェスを愛するバンドだからこそ、ロッキンのGRASS STAGEで放つ音には特別な説得力がある。2024年のひたちなかで10-FEETが刻んだ記録は、長く語り継がれるパフォーマンスのひとつになったはずだ。
FesWaveでは、10-FEET出演フェス情報・セットリスト情報を随時更新しています。
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年末の幕張メッセを舞台に毎年開催される「COUNTDOWN JAPAN」(通称:CDJ)。2022年末に開催されたCOUNTDOWN JAPAN 22/23は、19回目の開催となる日本最大級の年越しロックフェスティバルだ。
コロナ禍の影響で縮小を余儀なくされた前年とは打って変わり、今回は「EARTH STAGE」「GALAXY STAGE」「COSMO STAGE」の3ステージが復活。さらに3年ぶりとなるカウントダウンアクトも復活し、音楽ファンの期待を大いに高めた。
開催期間は2022年12月28日(水)〜12月31日(土)の4日間。千葉・幕張メッセ国際展示場1〜8ホール・イベントホールを舞台に、総勢121組のアーティストが集結した。BiSH、sumika、Ado、KEYTALKといった豪華面々がヘッドラインを飾るなか、ASIAN KUNG-FU GENERATIONやマキシマム ザ ホルモン、Nothing’s Carved In Stoneなど邦楽ロックシーンを牽引するバンドも多数出演。年末の祝祭感と音楽の熱量が交差する、まさにCDJらしいラインナップとなった。
ACIDMANが出演したのは12月30日(金)。年越し前日、フェスが最高潮に盛り上がっていくタイミングでのパフォーマンスとなった。
1996年の結成以来、独自の哲学的世界観と壮大なサウンドで邦楽ロックシーンに確固たる地位を築いてきたACIDMAN。ボーカル・ギターの大木伸夫が紡ぐ宇宙や生命をテーマにした歌詞と、スリーピースとは思えないほどの音の厚みは、フェスの舞台でこそその真価が際立つ。
この日のACIDMANは全6曲を披露。持ち時間の限られたフェスならではの、厳選された濃密なセットリストとなった。
オープニングを飾ったのは「夜のために」。静寂を切り裂くように始まるイントロで会場の空気が一変する、ライブの幕開けとして申し分のない一曲だ。年末の深夜に差し掛かろうとしている時間帯とも絶妙にマッチし、フロアを瞬く間に引き込んだ。
続く「FREE STAR」はACIDMANの代表曲のひとつ。疾走感あふれるバンドサウンドと、星や宇宙を連想させるスケール感の大きなメロディが幕張の会場を包む。CDJのような大箱フェスでこそ本領を発揮する楽曲で、サビの開放感はピークに達した。
「Rebirth」は、ACIDMANが「生まれ変わり」や「再生」をテーマに綴った楽曲。年末というタイミングで聴くと、過ぎ去った1年を振り返りながら新たな年に向けて気持ちを整えるような感覚を覚える。静と動のダイナミズムが印象的な一曲だ。
セット中盤に置かれた「赤橙」は、ACIDMANのディスコグラフィのなかでも特別な存在感を持つ楽曲。透明感のあるメロディラインとどこか懐かしさを感じさせるサウンドは、激しいロックナンバーが続くなかで一際際立つ。フロアのあちこちから自然と声が溢れ出す、会場と一体感を生む瞬間だ。
スペイン語で「魂」を意味する「ALMA」。ACIDMANらしい壮大なスケール感と、魂の深部に響くような力強いアンサンブルが展開される。大木伸夫の歌声が幕張の天井高くまで突き抜けるような感覚は、ライブならではの体験だ。「ある証明」への橋渡しとして、会場の温度が確実に上昇していくのが感じられた。
ラストを飾ったのは「ある証明」。ACIDMANの数あるライブ定番曲のなかでも特に人気の高い一曲で、「自分がここに存在することの証明」を歌い上げる普遍的なテーマが多くのリスナーの胸を打つ。年末という特別な夜に、この曲で締めくくるという選択は実に絶妙だった。
1996年に埼玉で結成されたACIDMAN(アシッドマン)は、大木伸夫(Vo./Gt.)、佐藤雅典(Ba.)、浦山一悟(Dr.)によるスリーピースバンド。2002年にメジャーデビューを果たし、以来20年以上にわたって第一線で活躍し続けている。
宇宙・生命・時間・存在といった哲学的テーマを真正面から扱った歌詞と、スリーピースの制約を感じさせないほど重厚かつ繊細なサウンドが特徴。ライブでのパフォーマンスはとりわけ評価が高く、フェスシーンでも長年にわたって熱狂的な支持を集めてきた。2023年には映画『ゴールデンカムイ』の主題歌「輝けるもの」が大きな話題を呼んだ。
COUNTDOWN JAPAN 22/23でのACIDMANのパフォーマンスは、わずか6曲ながら密度の高い時間だった。「夜のために」で始まり「ある証明」で終わるセットは、フェスという祝祭的な空間のなかに確かな哲学と感動を宿していた。
年越しを間近に控えた12月30日という特別な夜に、ACIDMANの音楽は幕張の会場に集まったすべての人に「自分がここにいる」という強烈な実感を与えた。それこそがACIDMANというバンドの、フェスにおける最大の魅力かもしれない。